開催概要


2023年10月3日(火)~30日(月)

参加予定作家:市川平、角文平

さいたま市の文化施設に現代アートのスパイスを加えて日頃とは違った感覚の展示を楽しむ「味変企画」。市が誇る文化施設である大宮盆栽美術館、岩槻人形博物館、鉄道博物館、漫画会館に現代アートのエッセンスを加えることで、通常の展示とは、ひと味違った魅力を見出します。既に一つの文化として完成された料理を提供するレストランに、新たなスパイスを提案することは容易なことではありません。そこで予期せぬ面白い“味変”を期待させるスパイス製造に特殊照明作家の市川平とアーティスト角文平が挑みます。

大宮盆栽美術館 味変プロジェクト
“鉄製ボンサイ群”

●日時:
2023年10月6日(金)〜25日(水)
9:00-16:30(最終入館16時) ※木曜日休館

●概要:
角文平は、盆栽制作の目的の一つは自然の風景を切り取って、野外で見られる大木の姿を鉢の上に縮小再現するものであると捉えている。そのため、古き盆栽には、かつて存在したであろう自然豊かな日本の原風景の一部が在ると考えている。 現在の野山には、自然の風景を切り開いて建てられた送電線の鉄塔が立ち並んでいるが、いずれその姿は消えてゆき、現代の盆栽として再現されることになると想起した。それが鉄塔盆栽シリーズである。
市川平は、サン・テグジュペリ著“星の王子さま”に出てくるバオバブの木から創作のイメージをかき立て、巨大な光るオブジェを制作した。盆栽を大自然の縮図的小宇宙と捉え、敢えて巨大化した鉄製のバオバブを盆栽美術館内外に設置することで、実際の盆栽とのコントラストを楽しんで戴けたらと考えている。

●会場:
大宮盆栽美術館
MAP

■主催:
さいたま国際芸術祭実行委員会

■協力:
ノーザンハートきたまち発展会

■お問い合わせ:
さいたま国際芸術祭実行委員会事務局(公益財団法人さいたま市文化振興事業団 国際芸術祭推進課内)

岩槻人形博物館 味変プロジェクト
“ドライブ雛”

●日時:
2023年10月3日(火)〜29日(日)
9:00-17:00(最終入館16:30) ※10月16日、23日休館

●概要:
人形制作は先史時代から始まり、長い歴史の間つくり続けられている。人形の用途には、玩具、土産物、芸術作品など様々あるが、祭礼などの宗教行事や伝統行事などにも古くから用いられ、重要な意味やメッセージが込められてきた。 しかしながら現代社会において、こうした行事は簡略化され私たちの日常から消えつつある。 岩槻人形博物館は、私たちにそうした人形文化を分かりやすく企画展示してくれている。
今回その意図に沿った作品として、ひな人形を現代アートにすることで、人形文化への関心を更に多くの方々に持っていただけたらと思う。特殊照明装置やベルトコンベ アー装置を用いた動く作品を展示することで、岩槻人形博物館とのコラボレーションアートと、現代のひな人形としての妙も楽しんでいただけたらと考える。

●会場:
岩槻人形博物館
MAP

●味変トークショー1:ゲスト大杉浩司(岡本太郎記念館主任研究員)を迎えてアジヘントーク 10月28日(土)13:00~ @岩槻人形博物館にて(予約必要なし)

■主催:
さいたま国際芸術祭実行委員会

■協力:
ノーザンハートきたまち発展会,株式会社 東玉

■お問い合わせ:
さいたま国際芸術祭実行委員会事務局(公益財団法人さいたま市文化振興事業団 国際芸術祭推進課内)

鉄道博物館 味変プロジェクト
“さいたまアートライン”

●日時:
2023年10月11日(水)〜30日(月)
10:00-17:00(最終入館16:30) ※10月17日、24日休館

●概要:
この作品は、市川平制作の電車型移動式光源装置と角文平によって作られたモビールが織りなす光と影のアートラインである。市川平は、さいたま市民に馴染みのある京浜東北線を移動式光源体として制作し、角文平は、さいたま市にまつわる20個のモチーフをデザインして、糸鋸で一つ一つアルミ板から切り抜いた。そして二人は、それらをモビールとして天井から吊るし、動く光源体から発せられる光によって“さいたま物語”を鉄道博物館の壁面や柱に揺らめく影絵として映し出した。

●会場:
鉄道博物館
MAP

■主催:
さいたま国際芸術祭実行委員会

■協力:
ノーザンハートきたまち発展会

■お問い合わせ:
さいたま国際芸術祭実行委員会事務局(公益財団法人さいたま市文化振興事業団 国際芸術祭推進課内)

漫画会館 味変プロジェクト
“漫画熟読ニノミヤくん”

●日時:
2023年10月3日(火)〜29日(日)
9:00-16:30(最終入館16時) ※月曜日休館

●概要:
今や漫画は単なる子供の読み物としてだけなく日本文化の代表として世界的に評価されている。そして私たちのアイデンティティの形成においても重要な要素と言える。
角文平は、資源ゴミの日に捨ててあった少年漫画 (コロコロコミック)の積み重なった断面が、長い年月をかけて層になった石のように見えたことから、漫画を固めて彫刻することを思いついた。そしてモチーフには、様々な知識が集積された寺院を選び「コロコロなるままに」のシリーズが誕生した。 今回は漫画会館二階に、今はあまり見かけなくなった二宮金次郎像をオマージュした小学生像「コロコロなるままに〜ニノミヤくん」を設置する。
市川平は、日本近代漫画の祖・北沢楽天の偉業を展示する漫画会館に特殊照明を当て、会館建物自体との光と影のコラボレーションを図る。

●会場:
漫画会館
MAP

■主催:
さいたま国際芸術祭実行委員会

■協力:
ノーザンハートきたまち発展会

■お問い合わせ:
さいたま国際芸術祭実行委員会事務局(公益財団法人さいたま市文化振興事業団 国際芸術祭推進課内)